コーポレートサイトの相場
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いざホームページを作ろうと思っても、ほとんどの方がWEBサイト制作の相場がわからないと思います。結論から言うと、WEBサイトはかける費用と実現可能な仕様が比例するため、電化製品のような相場を見つけるのは難しいです。
しかし、制作にかかる費用のほとんどは人件費ですから、人件費に着目すれば、”いくらで何ができるのか”その傾向が見えてきます。
この記事では、”料金別に実現可能な工数”という視点でコーポレートサイトの相場価格について詳しく解説していきます。
まずはじめに
WEBデザイナーやフロントエンドエンジニアは専門職であり、保有スキルによって価値が変動します。
自社サービスに、確度や付加価値を求める会社ほど高いスキルを保有する人材を必要とし、そうでない会社は人件費を安くすることを優先させます。
一般的な正社員の給与の時給換算がだいたい3000円です。そして高いスキルを持つ人はもう少し高くなります。この解説はそういう費用感を計算&想像しながら読んでいただくといいかもしれません。
30万〜40万円台の場合
想定の実働工数は3日〜10日です。
相場30万〜40万円では、10日以上工数をかけると利益がほとんどなくなってしまいますので、おそらく10日が限界値です。
この10日という数字は、コーポレートサイトをゼロから作るのは到底不可能な数字です。
従って、この価格帯でサイト制作を受けている会社のほとんどがテンプレート方式で制作を行っているはずです。
テンプレート方式の制作とは
俗に言う金太郎飴方式です。
テンプレート方式の制作は、あらかじめ定形のデザインと仕様を持つテンプレートを使用して制作が行われる制作方法です。
金太郎飴方式は、テンプレートを1度作ってしまえばその後のサイト制作のコストが大幅に削減できます。サイトのデザインと仕様はほぼ完成しているため、あとは文字や色や画像を差し替えるだけでサイトを完成させることができるのです。
おそらく最短で3日もあれば完成させることができるでしょうが、後は案件毎のマイナーチェンジにどれだけコストを割くかで工数が変わります。
この価格帯の特徴
テンプレート方式は、その性質上、自社と同じようなサイトが他社で複数存在しているであろうことを念頭においてください。
テンプレート方式は、同じ形のサイトを作ることに特化させた構造になっています。
従って、自社が取り扱う事業の関連ワードでの検索上位表示や、ブランディング、ユーザーの興味関心を引くことなど、諸々そういったことの結果を求めてはいけません。
もとより何かを成すためのプランニングではないため、それを理解した上で利用することを推奨します。
60万〜100万円台の場合
想定の実働工数は22日〜です。
小規模構成のサイトになるとは思いますが、スクラッチでサイト制作が可能な価格帯です。
戦略性や動的機能がどの程度の完成度で付与されるかはその制作会社の制作ポリシーによると思います。
この価格帯の特徴
もちろん内容にもよりまずが、『特定の目的が1つあり、それを達成するためにWEBサイトを利用していきたい』という場合に、最低限の予算で済むとしたらおそらくこのような価格帯が物理的に妥当なのでは?と言えるような価格帯です。
運用を前提としたサイト制作では、おそらくこの価格帯が最低ラインだろうなと思います。
この価格帯でプランニングに基づいて動的コンテンツを含めたサイトをデザインしてもらえるのならだいぶお得感があるイメージです。
110万〜300万円台の場合
想定の実働工数は44日〜です。
運用を前提として、それなりのボリュームと機能を持ったサイト制作が可能な価格帯です。
価格の幅が広いのは要件によって工数がだいぶ変わるためです。
このへんの価格帯からは”お客様がやりたいこと”もよりはっきりしていることが多く、それに複数の要件が絡むであろうことがほとんどです。
この価格帯の特徴
このへんからブランディングやWEBマーケティングに本気で注力していくような価格帯と言えます。
例えば、見込み顧客の創造・顧客の創造・採用など、個別の要件に対して目標を設定して継続運用していきたい場合には、より高度な設計が必要になるため、その分高いスキルを持った人材でプロジェクトを進行させていることが多いという印象があります。
上記のように達成したい目的が複数の要件が絡む場合や、個別の目的が複数ある場合などには、ある程度の確度を担保するためにも、実績を確認した上でやはりそれなりの価格帯で検討した方が良いと言えます。
400万円〜上限なし
想定の実働工数は66日〜です。
運用を前提として、大規模なボリュームと機能を持ったサイトの制作が可能です。
この価格帯の特徴
ここからは全ての要素においてワンランク上の制作が期待できます。”その道の専門家たちがチームを組んでプロジェクトを進める”そんなイメージです。
見込み顧客の創造・顧客の創造・採用・最近の動向(株主向けの情報発信)など、マーケティングに加えてブランディングで他社と差をつけたい場合には、やはりそれができる能力を持った人材でないとできないわけですから、そこにいくらかかるかはその会社が保有するスキルレベル次第ということになります。
具体的には下記のような要素がワンランク上のレベルになるのではと思います。
- 事前調査
- プランニングの戦略性の高さ
- サイトの機能性の高さ
- インタラクティブな要素の配置
- コンテンツ制作における企画性の高さ
- デザイン
- カメラマンの質
- ライターの質
- 全体的なサイトの完成度
- 運用効率
- 運用マネジメント
- プレスリリースのツテ
まとめ
コーポレートサイトの相場について解説してきました。
WEBサイト制作にかかる費用のほとんどは人件費であるため、価格帯によってできることが変わってきます。高ければ高いほどできることが多くなり、安ければ安いほどできることが少なくなります。
サイト制作を検討する際は、”コーポレートサイトで何を成したいのか”を考えて比較検討すると良さそうです。但し、絶対に価格だけで決めてはいけません。必ず実績やプランニングを判断材料に入れてください。
この記事で提示している相場価格はあくまでも目安です。僕はWEBデザイナーとして現場を知っているため、業界の傾向と考察にそれなりの自信はありますが、絶対的な正解を提示することはできません。あくまでも1つの目安として、検討材料の一部くらいのスタンスでご参考いただけると幸いです。
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